会長インタビューINTERVIEW WITH THE CHAIRPERSON

当社会長 西田義則が就職活動で頑張っている皆さんに贈る応援メッセージです。

代表取締役会長

西田義則

略歴

昭和53年   4月 大成建設株式会社入社
平成18年 10月 同社 東京支店土木部技術部部長
平成19年   9月 同社 東京支店土木部土木第二部長
平成20年   8月 同社 九州支店土木部長
平成22年   4月 同社 東京支店土木部長
平成23年 11月 同社 東京支店副支店長
平成24年   4月 同社 執行役員東京支店副支店長
平成26年 10月 同社 執行役員土木本部土木部長
平成27年   4月 同社 常務執行役員土木本部副本部長兼土木部長
平成28年   6月 大成ロテック株式会社 代表取締役社長
令和  6年   4月 同社 代表取締役会長

ただ、ひたすらに建設業を
目指した就職活動。

私の実家が土木関係の会社を経営していたこともあり、当然、自分は建設業に入るものだと思っていました。その頃は、就職口が少なく公務員などが人気の時代でしたが、他の仕事は考えられませんでした。
学生時代は土質の研究室に入りました。実際の土を見ながらの実験は、とても面白かったのですが、あまり優秀な学生とはいえなかったかもしれません。また、数多くのアルバイトをしたことが想い出に残っています。作業員などの土木関係の仕事はもちろん、他にも駐車場の整理係やガードマンもやりました。
当時、規模の大きな会社に就職して、大きな仕事をしたいと思っていたおり、大成建設が指定校制をとっていることを知ったため、迷わず同社を選択しました。その望みは叶いましたが、面接では「この業界でやっていけるのか?」と聞かれ、身体が細かったので不合格になるんじゃないかと思った覚えがあります。
先日、学生を面接する機会がありました。気づくと、同じような内容の質問をしていました。答えの細かな内容はともかく、どう答えるのかという反応を見たかったのです。私が面接を受けた時もそうだったんですが、皆さんも細かな内容はあまり気にせず、素直に自分の意見を話すことをお勧めします。

土木屋としてのスタート。

1978年、大成建設に入社し、1年間は設計にいました。設計といってもCADなどない時代だったので、手で描くのですが、私は図面を描くのが苦手でした。先輩から「線が死んでいる」などと注意されました。今なら理解できるのですが、線に熱意があらわれるということで、当時は、非常に苦労しました。それに、もともと設計をやりたくて建設会社に入ったわけではなく、現場に出たいという想いもあったので…。
その後は、念願かなって北海道から九州までさまざまな現場を経験してきました。忘れられないのは、地下鉄工事の測量を担当したときのことです。到達部の穴にシールド機を収めるのですが、きちんと収まるかどうか最後まで不安でした。いざ到達をしてきちんと収まった時は、涙が出るほど感動しました。

建設業は、
これからの時代をつくっていく業界。

私は、いつも日本の成長の歴史は「川を治め、道路をつくり、発展をした」と言います。建設業は、いつの時代も人々に必要とされる業界ということです。
この業界の中で大成ロテックは、全国各地の高速道路や空港のほか、1964年の東京オリンピックの舞台となった国立競技場をはじめとした様々なスポーツ施設の施工を手がけるなど、人々の夢や希望に携わり、新しい時代をつくっていくすばらしい仕事をしていると自負しています。

人の集う、
働き甲斐のある会社の実現へ。

近年、建設業界における若年層離れが顕著な状況となっています。人が集まらない業界はやがて衰退してしまいます。なにがなんでも人が集まる業界にすべく、大成ロテックは道路業界のトップを目指し、率先して魅力ある会社となっていくべきだと思います。その実現のため『社員のゆとり創出』をキーワードに様々な施策を推し進めています。
『和を以て貴しとなす』これが私の座右の銘です。聖徳太子が中国の古典からとった言葉ですが、単に和気あいあいということではなく、大成グループ理念のひとつである『自由闊達』のように、いろいろと意見を出し合って互いに理解して行くという意味です。大成ロテックは社員一人ひとりを大切にし、互いの想いを尊重しながら人の集う、働き甲斐のある会社の実現を目指します。

求む!人間力。

大成ロテックでは、多岐に渡る工事があり、それに関わる社員の仕事の内容もさまざまです。施工管理はもちろんのこと、アスファルトの品質管理や施工機械の管理、研究職や営業、設計のほか、事務職もあります。最近話題の『けんせつ小町』と呼ばれる女性職員や外国籍の職員なども活躍し、性別や人種に関わらず、例えば、施工管理では元気で明るく諦めない人、研究職では探究心のある人、営業では幅広い知識を持ち貪欲に取り組める人など、適材適所で多様性のある人材を求めます。
成績云々よりも「人」です。元気でやる気のある明るい人を求めることから、まずは「人間力」を養うことを願います。特に入社後は、現場で自分できちんと計画し工程管理ができる「現場力」、そして、将来的に部下を引っ張っていく「統率力」や「実行力」などが必要とされます。その基本となるのはコミュニケーション能力ですので、しっかりとコミュニケーションがとれるようになってほしいと思います。そして、就職活動をする上で大切なことは、「自分が何をやりたいのか」を理解することです。入社してみたら自分の思っている会社と違った、挫折をして途中で辞めてしまうというのは、お互い不幸です。実際に、辞めて地元に帰りたいとか、当初は土木を目指していたのに、他の業界で就職した後にやはり「土木がやりたい」と中途入社してくる人もいました。どの会社に入って何をやりたいのか。しっかり自分で見きわめてほしいと思います。

最後に。

大成ロテックはものづくりの会社です。この仕事は100%思い通りになることは少ないと思います。苦しいときもあるでしょう。しかし、苦しんだ分だけやりがいや充実感が味わえます。途中で辞めることなく、最後まで続けて下さい。そして、私が工事で得た感動を皆さんにも味わって欲しいと思います。これから我々と手を携え、「名実ともにNo.1」といわれる会社を目指していきましょう。

平成28年7月に実施したインタビューより