その関連工事として、大成ロテックは来場者などが利用する3か所の駐車場整備工事を担当しました。
ひとくちに「駐車場」と言っても、実はその立地や条件によって、さまざまな苦労や工夫が存在します。
今回は、担当した3件の駐車場整備工事の特徴と、現場での取り組みをご紹介します!
尼崎万博P&R駐車場
この工事では、駐車場設備の設計と施工の両方を担当。設計を進めながら現場も動かしていくという、柔軟な対応が求められるプロジェクトでした。
工事が始まった当初は、大阪・関西万博に対して慎重な見方が多く、特に費用面への関心が高かったこともあり、設計段階からコストを抑える工夫を重ねました。
たとえば、予備設計の段階では、ガードレールを地面に連続して固定する「連続基礎」で施工する予定でしたが、より安価な「独立基礎ガードレール」に変更することで、工事費を抑えることができました。
さらに、環境影響評価の観点から、1日あたりの搬入台数を制限するなど、周辺環境へも配慮し工事を進めました。

舞洲万博P&R駐車場
舞洲万博P&R駐車場は、夢洲や尼崎とは異なり、既存のスポーツ施設を万博期間中のみ駐車場として活用するという工事でした。
そのため、大阪・関西万博終了後には原状回復することを念頭に置き、既存設備にできるだけ影響を与えないように設計を工夫しました。
たとえば、当初は表面に砕石を敷く予定でしたが、撤去がより簡単なアーマーデッキ※に変更。
この仕様変更には1年以上の協議期間を要しましたが、効率性を高めるだけでなく、工事通行車両の削減にもつながり、周辺地域の渋滞緩和にも貢献できました。
※アーマーデッキ:芝生、舗装、グラウンド等に敷いて使用する路面養生材。

夢洲(第1・第2)交通ターミナル/夢洲障がい者駐車場
夢洲島内で唯一の交通設備であり、来場者が最初に降り立つ場所となる交通ターミナルの整備を担当しました。ここでは、すべての人が使いやすいユニバーサルデザインが重視され、通常よりも厳密な施工が求められました。
さらに、担当した工区は東京ドーム約2.5個分という広さ。パビリオンなどの工事関係者が駐車場として使用している中での施工だったため、駐車スペースを確保しながら工事を進める必要がありました。
関係者の皆さんには、工事の進行に合わせて駐車場所を移動してもらう必要があったため、工事スケジュールと施工予定箇所を示した図を事前に作成・共有し、スムーズな調整を実現しました。
そのほかにも、現場打ちの予定だったシェルター屋根の基礎を工場製資材に変更することで品質を保ちつつ工期を短縮したり、調達が難しい高額な材料を汎用品に変更して費用を抑えたりと、さまざまな工夫が施されました。

しかし、その裏側には、来場者が安心して過ごせるように積み重ねられた技術と工夫があります。
大阪・関西万博は閉幕を迎えましたが、楽しい思い出とともに、会場づくりを支えた現場の仕事にも少しだけ注目していただけると嬉しいです。