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クラフトリグニンのアスファルト利用に関する共同研究
NEDO戦略的省エネルギー技術革新プログラムに採択
2020-11-04
リリース
大成ロテック株式会社(社長:西田義則、本社:東京都新宿区、以下「大成ロテック」)と日本製紙株式会社(社長:野沢 徹、本社:東京都千代田区、以下「日本製紙」)が共同で研究する「クラフトリグニンを使用したバイオアスファルト混合物の開発」が、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の戦略的省エネルギー技術革新プログラムに採択されました。
道路の舗装に主たる材料として使用されている化石燃料を原料とする石油アスファルトは、近年目的物として生産されています。原油は地政学的な影響を受けやすく、また、輸送、製油、アスファルト舗装にいたる工程で多くのエネルギーを必要とします。他方、森林資源は身近にある資源です。世界規模で要請されている温暖化対策とともに、社会の維持に不可欠な道路舗装の整備を持続可能な資源で賄うため、本事業では、大成ロテックが得意とする特殊アスファルトを製造する技術と、日本製紙が持つリグニンを有効活用する技術※1とを新たに結合させて応用し、木材由来のクラフトリグニンをアスファルト舗装の原料の一部に利用した、通常の合材工場で製造可能なバイオアスファルト混合物の開発に取り組みます。
石油アスファルトの使用量を低減したバイオアスファルト混合物を使用すると、原材料のバイオマス化に加え、原油からアスファルト道路舗装へ至る工程全体として化石エネルギー利用量の抑制が期待されます。今後、大成ロテックはバイオアスファルトおよびバイオアスファルト混合物の製造方法の検討、舗装施工の品質管理及び供用性評価等を行い、日本製紙はクラフトリグニンをアスファルト利用に適した品質とするための改質を検討していく予定です。
■バイオアスファルト混合物利用のイメージ
<委託研究概要>
テーマ:「製紙用蒸解工程からのクラフトリグニンを利用したバイオアスファルト混合物の開発」
期間: 令和2年~3年(2年間)
研究受託者:大成ロテック株式会社、日本製紙株式会社
※1)https://www.nipponpapergroup.com/research/organize/kraft_lignin/kraft_lignin.html